金城実100M彫刻「戦争と人間」大展示会について

2009年08月17日

ども、地味な日記しか書けない ごう です。

2007年06月03日にぼくが書いた日記です。

    ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
金城実100M彫刻「戦争と人間」大展示会に、やっと行けた。

沖縄戦の最中、そしてそれ以降の市井にある人々のリアルな塑像群。
金城さんの魂の在りかた、表現力が、ぼくの胸の奥を打ちました。

反戦や沖縄にに興味を持ってない人の、心をも、打つだろうと思います。
飛行機代を払って、県外から、国外から、これらの塑像群を観るためだけに来ても価値があるだろうと、ぼくは感じた。

一つ一つの塑像に相対しながら、ぼくの頬を涙が静かに流れ落ちました。

ことばによるメッセージは要らないと思うけど、その不要であるはずの手書きのメッセージも魂を揺すぶりました。
炎天下の中で、ぼくは坐りこんで、その一字一句を書き写しました。

すごく長いから、読みきれない人は途中で止めてもいいです。
読める人、読みたい人だけ、読んでください。塑像群はここでお見せすることが出来ないから。

ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー
「銃剣とブルトーザー」
沖縄戦が終わっても、日本政府によってアメリカに売り渡された沖縄には、憲法を適用されず、「戦後の平和」というものはなかった。
米軍は「銃剣とブルトーザー」を使って暴力的に土地を取り上げ、基地を作りはじめた。
この作品は、それに抵抗し、たたかった姿を一連の群像として表現したものです。

1953年、小録・具志の住民1200名がブルトーザーの運転中止を叫んで立ちはだかった。
住民は死を覚悟して動かない。
住民たちは軍靴で蹴られ、かたっぱしから溝に投げ込まれた。
農民が反対運動に立ち上がるや、米軍は軍用犬、カービン銃を持って、さらには「銃剣とブルトーザー」でおそいかかった。
ときには農家や砂糖きび畑に火をつけた。
一人の女性が米兵に手を触れたとして逮捕され、裁判にかけられた。
また老人がカマを持っていたとして足で蹴られ、畑のあぜの水たまりに投げとばされ、縄でしばって逮捕された。
琉球の警察の隊長は「あんまりだ!ひどい!」と車の中で泣いた。
土地を奪われた農民たちは食や家を失い、生きる道を失った。
こうした事件は伊佐浜や伊江島での基地闘争となり、沖縄全島の島ぐるみの戦いに発展していった。
牛や馬、豚や山羊や犬もそうした農民たちのたたかいを見ていた。
これらの彫刻は沖縄民衆の意地と誇りの表現です。

こうしてたたかいの先頭に立った瀬長亀次郎は立法院員、那覇市長であったが、米軍に抵抗したために刑務所に入れられた。
屋良朝苗は米軍支配下の主席から初代県知事(読谷出身)になったが、教職員の先頭に立ち、子どもたちの教育を守るたたかいに情熱をささげた。
安里清信は金武湾石油基地反対闘争の先頭に立ち、今でも辺野古の海人のたたかいの原点になっている。
阿波根昌鴻は伊江島の農民を引いて琉球政府のハンガーストライキを行い、むしろ旗をかかげて、全島に乞食行進を決行した。
いかに弱者が軍隊とたたかうか、生産者である農民の誇りを軍隊に教えた。たたかいの哲学を確立した。

いま沖縄は日米の軍事再編で辺野古には日本軍=自衛隊が投入され、沖縄住民に弾圧を加えている。
沖縄にとって日本政府のやり方は、かっての米軍と同じように見える。
「ハイ! チャースガ!ウチナー!」
ここに建つ先人たちはわれわれ一人一人に問いかけてる。
ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー+-+ー


幸運にも、ぼくは金城実さんのお話を何時間にもわたって、聞くことができた。
彼はとてもフランクで、誰にでも、例え右翼でも、基地収入で腐った生活をしてる人にでも、全く無知な人にでも、腐れ左翼にでも、自公の腐り政治家にでも、粘り強くやさしくお話が出来る人である。
そしてまた、大酒呑みでもある。
6月中旬までこの金城実100M彫刻「戦争と人間」大展示会は催されている。時間の許すかぎり、ぼくは何度でも足を運びたいと思う。


金城実さんはこの塑像群を10年の歳月をかけて製作されました。
    ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



この100メートルのレリーフを大西忠保は何日もかけて、時刻を変え、丹念に撮り続けられた。
金城さんのレリーフを大西さんの魂で切り取ったすばらしい写真集となっている。


尚、下記は「100メートルのレリーフ」についての「琉球新報」の記事だが、検索すればたくさんのブログや記事を見ることができる。
http://ryukyushimpo.jp/modules/news/article.php?storyid=23284



同じカテゴリー(イベント)の記事
勝井祐二&坂田明Duo
勝井祐二&坂田明Duo(2015-10-13 22:37)

勝井祐二&坂田明Duo
勝井祐二&坂田明Duo(2015-10-13 00:09)


tsuchi│2009年08月17日 13:23 │コメント(0) │カテゴリ:イベント
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。


マイアルバム
オーナーへメッセージ
QRコード
QRCODE

お問い合わせ サイトマップ